iPapers2

TaKo2007-05-07

以前にもコメントしたことのある、iPapersというアプリケーションがバージョンアップした。学術論文の、それもPubMedに登録されているもの限定でpdfファイルを管理するソフトなので、一般の方にはおよそ関係のないアプリケーションなのだが、iTunes風のlook and feelでpdfファイルが管理できて、大変重宝している。
ぼくが学生の頃は論文を読んで手許に置くと言えばコピーしてファイルするものだったが、いつの間にかpdfをダウンロードしてハードディスクに保存するものになった。紙ではないのでかさ張らないし、図書館まで行ってコピーする手間もないので実に便利な世の中になったものだが、今度は大量のpdfファイルがハードディスクの中に散らかることになった。それに輪をかけて厄介なのがsupplemental dataである。紙の雑誌が主体の時代には印刷された論文がほぼ全てであったのが、論文はインターネットでダウンロードして読むものになって、論文に納まり切らない図をsupplemental dataとして添付することが、いつの間にかごく一般的になっている。これもまた、様々なファイルがディスクの中に散らかる原因になっている。
こうなると、良く出来た管理のためのアプリケーションが重要になってくる。iPapersはそんなところに作られたキラーアプリケーションと言って良いと思う。
さて、iPaprersはバージョン1.0.18でほぼ安定し、1年以上が経っている。一方、新たにiPapers2として一昨年から後継のバージョンが出ていて、1.9.4a4が1年ほど前にリリースされていた。このiPapers2は、まだ実装されていない機能も沢山あって、あまり実用的ではなかったのだが、supplemental dataのファイルの管理の機能が加わったこともあり、バージョンアップを心待ちにしていた。
昨日、バージョン1.9.7がリリースされたので、早速ダウンロードして試してみた。少し触ってみた感じでは以前のバージョンより安定しているようだし、supplemental data管理の機能も一応動いている。pdfファイルのダウンロードがサーバによっては自動で動かないところがあったり、関連ファイルを開くアクションが分かりにくかったりと、まだまだ荒削りな部分も散見されるが、そろそろ実際に使い始めてみても良いかも知れないという印象を持った。
このアプリケーションはtoshiさんという方が一人で作られて、フリーウェアとして公開されている。素晴らしいことだと思う。特に、こうして大きなアップデートがゴールデンウィークの最終日にされたということは、恐らく忙しい仕事の合間に開発をされ、この休日も全てつぶしてリリースされたのではないかと想像される。
というわけで、心からの感謝をこの場で書いておきたいと思った次第である。
ちなみにiPapersのサイトは
http://homepage.mac.com/toshihiro_aoyama/iPapers/index.html
また、iPapers2のダウンロードは
http://sourceforge.net/project/showfiles.php?group_id=147942
から可能である。