iPod G5とiTunes6/iTMS

秋葉原で新しいiPodを見てきた。実物を見て、やはり想像していたように画面は結構大きい印象を持った。多分、自分がこれまでのiPodを使っていたり、先日iPod nanoを買って使い始めたりしているからそう思うのだろうけれど。液晶は明るくてきれいだし、あの大きさで動画再生を考えれば十分だというのが印象。
この前、ある種保守的な発表だったと10月12日のJobsのプレゼンの印象を書いたけれど、iPodのバージョンアップと言う意味では至極真っ当で、まじめな新製品だと。液晶は大きくなっているし筐体は薄くなっているしバッテリーの持ちは延びているし。あくまで動画再生はJobsの言うようにボーナスだと思えば、保守的すぎる真面目な進歩だなと感じる。
一方、iTunesの方はアグレッシブな変化だと思う。今回販売が始まったビデオクリップやらテレビ番組は、それ自身は画素数のこととか値段のこととか品揃えとか、ケチのつけどころは色々あるだろうが、とにかく動画配信を始めたと言う事実の大きさはかなり革命的なんだと思う。技術的にはいくらでも可能だろうし、現に動画を有料で配信しているところはいくらもあるだろうけれど、ワールドワイドにこれだけ広がって、音楽配信デファクトスタンダードになっているiTunes/iTMSのプラットフォームに動画が加わったということは、大きな可能性を感じさせますな。以前書いたように、ぼくは何で視聴者が高い金払ってレコーダー買ってテレビ番組を全国で録画しなくちゃいけないのか全く理解出来ない。だって放送する前のデータは放送局にあるんだから、それをネットワークで送ってくれりゃ良いんだし、いつでも買えるようにしてよ、って思っているので。
あとはPodcastで動画配信出来るようになっていることの大切さ。最近、色んなガジェットの新製品の発表にあたって専用のblogをたてているのを見掛けるようになっていて、これはとっても良いことだと思うのだけれど、こういう種類のPodcastが動画になることについても大きな可能性を感じずにはいられない。
ぼくはMacメインで使っているので世の中全体のWinの世界のことは疎いけれど、ともかくiPod起爆剤にしてiTunesがかなりのインストールベースになっているであろうことはAppleにとって喜ばしいことだろうし、それと一緒にQuickTime7もかなりのインストールベースを確保してゆくのだとすると、ご同慶の至りといったところである。何れにせよ、すぐにどうこうと言うよりは、半年後、1年後にどれだけインフラとして定着しているかが楽しみと言うことで。